クイズです‼
一番手軽に健康になる方法は何でしょうか?
それは医療にかかるよりも食生活などの普段の生活から健康を意識してくことなのではないでしょうか。
基本の考え方は「日本人のための食事摂取基準」
食事の面から考えると様々な食材、食品、料理から適切な量のエネルギーや栄養素をバランスよく摂る必要があります。エネルギーや栄養素の基準を示したものが「日本人の食事摂取基準」です。厚生労働省によって策定されたもので健康な方(病気ある方の治療目的などを除く)を対象としたものです。
これらのエネルギーや栄養素は過剰摂取や摂取不足のどちらの状態になっても健康に支障をきたしてしまうのです。過剰摂取なら過剰症、摂取不足なら欠乏症となります。これらは過剰摂取や摂取不足が習慣的になった場合に健康に影響してくるというのがポイントです。
ただ、これは管理栄養士などの専門家向けの内容となっており、一般の方が「日本人の食事摂取基準」を読んで食生活に活用できるかと言えば難しいところがあります。
確かに「日本人の食事摂取基準」を見ることであなたにとってのおおよそのエネルギーや栄養素の基準量は分かります。基準量は分かったけれど「今まで毎日食べてきた食事にエネルギーや栄養素はどれぐらい含まれていたの?」、「これぐらいのエネルギーや栄養素を摂るためには何をどれくらい食べればいいの?」と悩んでしまいますよね。
食品パッケージを見てみよう
容器包装に入れられた加工食品には栄養成分表示が義務化(一部例外があります)されています。原則的にはエネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩相当量として表示)の5項目が表示されています。この表示を確認することで上手に食品を選ぶことができそうですね。
「三色食品群」と「6つの食品群」
この言葉を覚えていますか?
言葉自体は忘れていても説明をされれば覚えているという方もいるのではないでしょうか?
おそらく小学校や中学校の家庭科で勉強していたはずです。家庭科の教科書の裏表紙にいろいろな食品の写真が載っていませんでしたか?
これらを簡単に説明すると、体の中での働きが同じような食品ごとにグループ分けしたものです。特定のグループの食品ばかり食べないでバランスよく食べましょうということですね。
このグループ分けの考え方を踏まえたうえで本題へ移りましょう。
「食事バランスガイド」で適量を知ろう
先ほどの「三色食品群」と「6つの食品群」では食品をグループ分けするというお話をしましたが「どれだけ」食べればいいのかといったお話はしませんでした。「日本人の食事摂取基準」のお話でも触れたように習慣的な過剰摂取や摂取不足は健康に影響してきますので適量を意識するのは大切です。
ここでお話する「食事バランスガイド」は厚生労働省と農林水産省の共同で策定されたものです。「食事バランスガイド」でネット検索をすると厚生労働省や農林水産省のサイトが出てきます。どちらのサイトを見ても逆三角形のコマのようなイラストが出てきます。
詳細は各サイトにも書いてあると思いますが、この「食事バランスガイド」では多く摂りたいものから順に主食(ご飯、パン、麺)、副菜(野菜、きのこ、いも、海藻料理)、主菜(肉、魚、卵、大豆料理)、牛乳・乳製品及び果物となっています。コマを回すためのヒモがお菓子や嗜好飲料を、コマの軸が水やお茶を表しています。
これをうまく組み合わせてコマが倒れないように回しましょうということです。
厚生労働省や農林水産省のサイトに年齢や性別をもとにどの程度食べればよいかがわかる一覧があります。この一覧をもとに具体的に適量について考えてみます。
例えば「30代男性(身体活動量普通)」の場合、エネルギー2400~3000kcal、主食6~8つ、副菜6~7つ、主菜4~6つ、牛乳・乳製品2~3つ、果物2~3つとなります。
これは一覧をそのまま書き写したものですが「つ」というものがよくわかりませんね。「食事バランスガイド」では主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物ごとに1つ、2つ3つ・・・と数えるときのルールを決めています。
全てを紹介しきれませんが、一部を参考までに紹介したいと思います。
主食1つとは
- ご飯小盛り 1杯
- おにぎり 1個
- 食パン 1枚 など
主食2つとは
- うどん 1杯 など
副菜1つとは(小鉢の野菜料理1皿分)
- 野菜サラダ 1皿
- きゅうりとわかめの酢の物 1皿
- ひじきの煮物 1皿 など
主菜1つとは
- 鶏卵 1個
- 納豆 1パック
主菜2つとは
- 焼き魚 1皿 など
主菜3つとは
- 豚肉のしょうが焼き 1皿
牛乳・乳製品1つとは
- 牛乳コップ半分 など
果物1つとは
- りんご半分
- 柿 1個 など
意外に思われるかもしれませんが主食の次に多く摂りたいとされているのは副菜なのです。たんぱく質の豊富な主菜ではありません。
中にはお菓子や嗜好飲料だけで食事をしてしまう方もいるかもしれません。ヒモは「コマ」を回すための補助的なものです。決してヒモ中心の食生活にならないようにしましょう。
それでは最後にいくつか「食生活指針」からお言葉をお借りして
- 1日の食事のリズムから、健やかな生活リズムを
- 主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを
- 「食」に関する理解を深め、食生活を見直してみましょう